この間、パシフィコ横浜に行って来た。
ここには展示ホールがあって、初めてここを訪れたのは、忘れもしない「ロボット博」だった。
当時大学生だった私は、たった一人でロボット博に乗り込んだ。
会場の案内図を見ながら、右往左往。歩いているうちに目が輝いてきて、アシモが登場する頃には、気分は最高潮になっていた。その熱に浮かされるように、アシモのクリアファイルを買ってしまったことは、ここだけの秘密である。
では、今回の展示は何かというと、「図書館」である。
図書館総合展という、今年で第8回目になる催しに行って来たのである。
どのような形になるか分からないが、本の仕事がしたいと、前の作業場のときに、社員さんに話したことがあった。すると、さすがに図書館に関わる企業。今まで知らなかったような情報を教えてくれて、その中に、この総合展が入っていたのである。
当時は、もう図書館の仕事は継続しないと思っていたので、案内だけ送ってもらえるようにお願いしていた。
展示は平日に行われる。案内を受け取ったときには、今の仕事を引き受けることにしていたので、絶対行けないなあと思っていた。
しかし、なんと今の仕事場である、大学の創立記念日と重なり、思いがけず総合展に行けることになった。まだ、見放されてなかったみたいだ。
電車に飛び乗り、一路横浜へ。
会場までは、ランドマークタワーの中を通って行く。もうクリスマスムードだ。夜になると輝いて、さぞかし綺麗なことだろう。最後のクリスマス、どこで過ごそうか。
そんなことを考えながらも、足は止まらない。まだまだ先なのだ。ランドマークを通り抜け、クィーンズスクエアへ。目的地は、さらにその先だ。
展示ホールと言っても1つや2つではないので、変なところから降りてしまい、少しまごつく。数分後に目的地、図書館総合展に到着した。
ちょうどイベントの境目に着いてしまったようで、中はすごい熱気。人人人だ。とりあえず、入り口の案内図を見ながら、アルバイト先の企業の位置を確認。最後にまわれるように、そこを避けるようにして、会場をまわりだした。
紀伊国屋書店や、講談社など、これぞ本という企業から、初めて聞くような団体まで。ところせましとブースが並んでいる。
紙、保存用の道具、修理のための道具、本棚、図書館入り口のゲート、検索用のソフト等々、実にさまざまな企業が関わりあって、図書館を支えていることが一目で理解できた。遅まきながら、業界研究とはこういう仕組みを知ることで、戻れるなら就職活動のときに来たかったと強く思った。
最後に、今日もお仕事の営業さんにあいさつをして帰る。
とてもいい勉強になったと伝えると、また連絡をくれたら案内を送るからね、と言って見送ってくれた。ああ、あったかい。
どんな企業があって、どんな世界があるのか、図書館業界の入り口に立ったばかりの私にはまだよく分からない。それでも、このアルバイト先が入り口になったことは幸運なことだと思う。
中でもらった紙袋に、いろんな資料をつめて、再び東京を目指す。
友達に会いたかったが、今日は平日、しかもまだ16時前。仕事の最中だろう。これがフリーターの宿命だいと思いながら、ほんの少しだけさびしい気持ちで電車に乗った。
でも、行って良かった! いつか、また来よう。
やっぱり、横浜、そして東京は忘れられない大事な場所になりそうだ。