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コーヒー片手に、日々の何気ないことをつづった日記であります。


by the-sahara
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なんば・道頓堀の夜~大阪1日目~

動物園前駅から再び地下鉄に乗って、なんばへ。
まずは、小腹を満たすべく、なんばウォークを通って「夫婦善哉」を食べに行くことにした。ぜんざいなんて久しぶりだと、わくわくしながら歩く。
地上に出て、観光客らしく道端で地図を確認。だいたいの当たりをつけて歩き出した。

ほどなくして、水掛不動を発見。このあたりのはずなのだが……、店は見当たらない。
2人して、「おかしいなあ」「おかしいなあ」と言いながら、法善寺を通り抜ける。ああ、神社仏閣はやっぱり好きだ。みんなに大事にされている場所は、とても落ち着くし気持ちいい。
その細い道を抜けると、商店街のようなところに出た。ちょっと京都みたいだ。地図で確認すると、「法善寺横丁」というらしい。道を少し戻って、もう1つ下の横道に入ることにした。
しかし、そこにも店はなかった。
絶対このあたりなのに。ぐるぐるとお寺のまわりを回って、もといた場所へ戻ってきた。
なるべく意識の外へ追い出していたのだが、嫌な予感がして、金属でできた外壁(ついたて?)に近づいてみる。あきらかに工事中で、何かが覆われているのだ。
「!!」
「!!!」

なんば・道頓堀の夜~大阪1日目~_c0042246_1591699.jpg


「休みかーいっっ!!」
がっかりである。でも、それ以上に、ぐるぐると探し回った自分たちの姿が滑稽で、2人して顔を見合わせて笑った。
この「夫婦善哉」の一件は、その後何度か会話の中に登場することになる。それだけ、食べたかったということである。本当に、残念無念だ。
とりあえず、何か入れてやらないと、もう動けそうにない。ちょうどドトールを発見したので、夕食の相談を兼ねて入ることにした。



店を出ると、前だけ通りかかろうということで「なんばグランド花月」へ。
なんとも吉本な音楽が聞こえてきて、久しぶりに新喜劇を見たいなあと思った。小学生の頃は、毎週土曜日に学校から帰ってきたら、テレビで見ていたのだ(まだ週休2日ではなかった)。今でも放送されているのだろうか。
グランド花月の斜め前に、大好きなジュンク堂を発見したので、寄らせてもらう。入り口で、友達がテレビ番組宣伝用のしおりを発見。見ると、「探偵ナイトスクープ」のしおりがあったのでもらってきた。のちに、別のジュンク堂で「アタック25」のしおりも手に入れることになる。これはかなり嬉しい。
グルメガイドを立ち読みさせてもらって、なかなか良い感じのうどん屋さんを見つけたので、さっそく行ってみることにした。

先に、くいだおれ、かに道楽、道頓堀、改めてづぼらや、そしてグリコを案内する。
この地域は大好きで、立っているだけで楽しくなってくる。
さきほど仕入れた情報をもとに、うどん屋さんを探す。メニューを見ると、残念ながら「かけそば」が見当たらなかった。
さんざん、メニューの前で迷ったあげく、どういうわけか「くいだおれ」1階に行くことにした。一言で言ってしまえば、ここは値段、メニューからするとファミレスである。
禁煙席をお願いすると、店の一番奥まで案内される。いつも入り口しか見ないから気づかなかったけれど、店はうなぎの寝床のように細長いつくりになっていたのだった。
食事を終え、いざ会計というときになって事件は起きた。
サイフを取り出して、自分の分を払おうとすると、小銭では足りないことが分かった。仕方ない、札を出そうと見てみると、なんとお札が一枚も入っていないのである。

ほ、ホテルに置いてきたよ……。
チェックインをすませ、荷物を整理したときに、サイフとは別にしていたお金をそのまま置いてきてしまったのだった。ここまで、地下鉄は1日乗車券。入場料はかかっていないし、土産も買っていないので、ドトールのコーヒー代しか必要なかったのである。
ありえない。
とりあえず、友達に立て替えてもらって事なきを得た。本当に感謝である。
危ない危ない。一人だったら、無銭飲食をするところだった。

ホテルの最寄り駅まで戻り、近くのコンビニでコーヒーなど、夜のお茶の用意をして部屋に戻った。
あとはひたすら、話す話す。これは、箱根のときも同じだったけど、やっぱり普段疎遠な分、1年に1度でも旅行に行くのは必要だと感じた。そして、人数は2人くらいがちょうどいい。
ホテルの部屋という、いつもとは違う空間も、おしゃべりに一役買っていると思う。友達の家なら、友達が。自分の部屋なら自分がくつろいでしまって、私なんかは友達の家だとくつろぐことができない。
でも、ホテルではどちらもゲストだ。少なくとも、部屋を普通に使う分には、相手に気を遣うこともない。案外気兼ねなく、素に近い自分に戻ることができる。

お茶と、非日常の空間と、気の置けない友達と。
この3つが揃うと、時間はとてつもなく贅沢なものとなる。
1年を取り返すかのように、おしゃべりは続く。寝るのがもったいないと思うほど、楽しい時間だった。こうして、1日目の夜は更けていくのであった。

続く。
by the-sahara | 2006-10-26 02:48 | 旅行