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コーヒー片手に、日々の何気ないことをつづった日記であります。


by the-sahara
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扉の向こうへ

目の前に、扉がある。
何の変哲もない、普通の扉。ただし、鍵がかかっていて、開けることはできない。
進学をすると決めたとき、今まで歩いていた道を外れて、今歩いている道を歩くことにした。ちゃんと卒業までたどり着けたら、またこれまでの道に戻れる。そう、信じていた。本末転倒かもしれない。それでも、戻るために、今日まで歩き続けてきた。

再び、進路を決めることになったとき、この扉が目の前にあることに気がついた。
まずは、押してみる。開かない。ならば、引いてみよう。開かない。もしかして引き戸? そんなわけないと思いながら、横に引いてみる。当然、開かない。
扉の横には、果てしない壁。それは、扉の上にも続いていて、とてもよじ登れそうにない。前に進みたければ、これを開けるしかないと思い知らされた。そして、それは、元の道に戻ることが難しいということと同じことだった。

鍵は、いくつかあるらしい。
使う鍵によって、多少の違いはあるのだろう。それでも、この扉の向こうに、未来があることだけは確かだ。義務も、希望もすべて、そこにある。もちろん、元の道へ戻る道も。

胸の中には、すさまじい力。しかも、負のエネルギー。
自分に向けても、誰かに向けても、それを壊してしまいそうなほどの力があるのを、ときどき感じる。出口を求めて、暴れまわるのを感じる。
これだけが、今、唯一使える武器だ。
決して、人を傷つけるものではない。
この力は、扉を壊すために使おう。
叩き壊してでも良い。
この、向こうへ行きたい。
どうか、開いて。
by the-sahara | 2006-06-01 23:55 | こころ 色模様