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コーヒー片手に、日々の何気ないことをつづった日記であります。


by the-sahara
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真夜中の停電

寝るとき、電気はいつも豆球にしてから横になる。
オレンジ色の小さな明かりをぼんやり眺めながら、考え事をする。眠る前に考え事をすると、なかなか寝付けないことは分かっているのだが、ついやってしまう。
昨日の晩もそうだった。
久しぶりに祖母のことを考えながら横たわっていた。疲れていることもあって、普段よりわりかし早く眠たくなってきた。
ごくたまに、眠りに落ちる瞬間が分かることがある。今回は珍しくそうで、もうそろそろ眠りに落ちるなというのを感じた。ゆめうつつで、祖母を呼んだ。その瞬間、目が覚めた。

まわりは、真っ暗だった。目を明けているのに、何も見えない。何が起こったのか、まったく分からない。思わず、沖縄で入ったガマのことを思い出す。避難壕として使われていた自然の洞窟の中は、明かりを消すとまったく何も見えなくなってしまう。そう、自分の手さえ見えなくて、とても驚いたのだった。「たとえ、首の側に刃物を近づけられても分からないんだ」と、修学旅行の前に先生が話していた。
人間、思っているよりも暗闇には強くないものだと思った。寝ていたせいもあるが、頭がうまく働かないのだ。ただひたすら、怖かった。
携帯電話の明かりで天井を照らして、初めて停電であることが判明した。
隣の部屋から、どたばたした音が聞こえてくる。ドアをあけて、どうやらブレーカーを見に行ったような音も聞こえた。一度明かりがついて、消える。数分ののち、明かりが戻ってきた。

再び見えるようになった、見慣れた風景に安堵しながら、考える。
今のは、隣のブレーカーが落ちたからなのか。でも、自分のところのブレーカーが落ちて、近所の電気も消えたなんて聞いたことないし、やっぱり普通の停電なのか。でも、地震が起こったわけじゃなし。う~む。
とりとめもないことが、頭の中を回り続ける。実を言うと、暗闇が本当に暗いものだと知って、すぐに寝付けなかったのだ。
地震への備えが常識の昨今。いいかげんに懐中電灯くらいは用意せねばと決意した次第である。
by the-sahara | 2006-05-15 23:30 | 日常のひとこま